傷跡・再建センタービューティー・整形センター

ソウル市瑞草区江南大路565 3階 ボニータクリニック
平日 09:00-18:00 · 火 10:00-18:00 · 土 09:00-15:00

傷跡治療後に残る問題と限界

ソウルの古い傷跡治療:10年以上前の傷跡でも改善できますか?

はい、古い傷跡でも良くなる可能性があります。傷跡はふつう1年前後、長いとそれ以上かけて落ち着くため、10年たった傷跡は待つことではなく治療で変わる可能性があり、広がった傷跡は切除して細く縫い直し、へこんだ傷跡は底を引っぱる癒着をはがして埋め、表面の質感や厚みはレーザーで整えます。ただし白く抜けた色と、傷跡部分で失われた毛包(毛が生える組織)は最も戻しにくく、「消す」より「目立たなくする」ことが現実的な目標です。ソウルでの治療をお考えなら、傷跡の写真をお送りいただくと、どの方法が合いそうかを確認できます。

ご自身の場合が気になる方は LINEで写真相談 →

同じ男性のあご先、下唇の下に残った古い傷跡を4つの状態で描いたカード:白く平らな線、下にへこんで影ができた傷跡、幅広く広がった帯状の傷跡、盛り上がった傷跡。カードごとに主に検討する方法を記した。

10年たった傷跡は、新しい傷跡と何が違うのですか?

傷が治って傷跡になるまでには、3つの時期があります。最初の数日は炎症が傷をきれいにします。続く数週間で新しい組織が埋まり、表面がふさがります。最後が「組み直しの時期(リモデリング期)」です。

傷跡の研究をまとめたレビュー論文(複数の研究を集めて整理した論文)によると、この最後の時期は数か月から1年以上続きます。この間に、最初に急いで作られたコラーゲン(皮膚を支えるたんぱく質の線維)がより丈夫な種類に置き換わり、線維の向きも少しずつ整います。そのぶん傷跡は薄く、やわらかくなります。初めに多くできた細い血管が減ることで、赤みも薄れていきます。1

この変化を1年間追いかけた研究もあります。健康な男性58人の上腕の内側に1cmの小さな切開を作り、毎月写真を撮り、決まった時期に傷跡の組織を採って顕微鏡で調べました。傷跡は決まった段階を順に経て、約1年かけて落ち着きました。速さには個人差があり、55歳を超える人は早く落ち着き、30歳未満の人はより長く活発に変化し続けました。2

まとめると、傷跡が自然に大きく変わるのは、たいてい最初の1年前後で、長いとそれ以上かかることもあります。10年たった傷跡はその時期をとうに過ぎた「落ち着いた傷跡(成熟瘢痕)」です。そのため古い傷跡では、待てば変わることを期待するより、いま何が目立っているかを見て治療を計画します。できてから1年たっていない新しい傷跡なら、時期ごとにできることをまとめた手術跡の治療時期ガイドを先にご覧ください。

傷跡の中で最初の1年に起きること

傷跡が落ち着くまでの流れを、レビュー1と1年間の観察研究2をもとに簡略化した図です。時間の目盛りは実際の長さに比例していません。

落ち着いた傷跡の中は、もとの皮膚とどう違うのですか?

表面は落ち着いて見えても、傷跡の中はもとの皮膚と同じではありません。先のレビューは、大人の傷跡組織の特徴を次のようにまとめています。1

  • コラーゲンの束が、もとの皮膚のように均一に編まれていません。
  • 皮膚のいちばん外側の層(表皮)が平らになっています。
  • 毛包(毛穴)、皮脂腺、汗腺といった皮膚付属器は再びできません。
  • 傷の強さは3週ごろにもとの皮膚の約20%、6週ごろに70〜80%まで戻りますが、もとの皮膚と同じ強さには戻りません。

この違いは外からも見えます。傷跡の表面には毛穴がなく、つるっとしていて、周りの皮膚とキメが違います。眉毛やひげの部分を横切る傷跡には毛が生えません。

そのため、10年たっても自然にはあまり変わらない特徴が残ります。

  • 幅:広がった傷跡は、時間がたっても狭くなりません。
  • 高さ:底が下の組織に癒着してへこんだ傷跡は、自然には上がってきません。反対に、盛り上がったまま残る傷跡もあります。
  • 向き:皮膚が引っぱられる方向(しわの向き)と交差する線は、表情を作ると目立ちやすくなります。
  • 色:白く抜けた色は、周りの肌色にはなかなか戻りません。
  • 質感:毛も毛穴もないなめらかな面が、周りと違って見えます。

へこんだ傷跡の多くは、傷跡の底が下の組織に癒着し、その間の皮下脂肪層(皮膚の下の脂肪の層)が薄くなったり、なくなったりしています。これを「癒着性瘢痕」と呼びます。皮膚の下で滑るように動くはずの層がないため、表面だけを整えても高さはそろいません。4

鏡で見える古い傷跡の姿

同じ「古い傷跡」でも、見た目によって最初に考える方法が変わります。

10年たった傷跡、こんな状態なら

  • 1白く平らな線なら

    高さに問題がなければ質感と幅を整えます。白い色そのものは最も難しい部分です

    レーザー・縫い直し

  • 2下にへこんで影ができるなら

    底を引っぱる癒着をはがし、足りないボリュームはご自身の脂肪で埋める方法を考えます

    癒着剥離・脂肪移植

  • 3帯のように広がっているなら

    切除して、しわの向きを考えながら細く縫い直す方法を考えます

    切除・再縫合

  • 4何年たっても盛り上がっているなら

    まずケロイドかどうかを見分けてから治療の順番を決めます

    肥厚性瘢痕・ケロイド

状態を示す図で、治療後の姿ではありません。1つの傷跡にいくつもの特徴が重なることが多いため、診察で確認します。

1つの傷跡に2つ以上の特徴が重なることもよくあります。たとえば幅広く広がった傷跡の中央がへこみ、色は白く抜けていることもあります。その場合は、いちばん目立つ点から順番を決めます。

古い傷跡も、治療で変わることがありますか?

変わることがあります。すでに落ち着いた傷跡を対象にした研究でも、変化が報告されています。ただし、どれだけ変わるかは方法と傷跡の状態によって違い、すべての項目が一緒によくなったわけではありません。

レーザー:落ち着いたやけどの傷跡の研究

フラクショナルCO2レーザーは、皮膚にごく細い柱状の小さな穴を細かく開け、そこが治る過程で組織が入れ替わるようにするレーザーです。アメリカのやけど専門施設は、すでに落ち着いたやけどの傷跡にこのレーザーを使う前向き研究(あらかじめ計画を立て、その後を追った研究)を行いました。同じ患者さんで治療する傷跡48か所と、比較のために治療しない傷跡32か所を決め、レーザーを3回行って比べました。3

治療した傷跡は、すべてある程度よくなりました。機器で測った厚み、感覚、赤み、色素の値が、同じ期間治療しなかった傷跡より有意に改善しました。独立した評価者が付けた傷跡の点数(VSS。高いほど傷跡が目立つ)は8点から6点に下がりました。一方、弾力は改善したものの統計的に意味のある差ではなく、患者さんが感じる痛みとかゆみはどちらの傷跡でも変わりませんでした。3

脂肪移植:平均20年たった傷跡の研究

オランダの研究チームは、底が下に癒着した傷跡をもつ46人を1年間追跡しました。傷跡ができてから平均20年(±17年)で、多くはやけどの傷跡でした。ご本人の脂肪を移す治療(脂肪移植。脂肪注入とも呼ばれます)から12か月後、患者さん自身による傷跡の評価がよくなりました。なかでも「やわらかさ」の項目が7.4点から5.8点へと最も大きく改善し(点数が低いほどもとの皮膚に近い)、痛み・かゆみ・色の項目も有意に改善しました。4

しかし、医師が付けたやわらかさの点数の変化は統計的に意味のある差ではありませんでした。機器で測ったやわらかさ、赤み、色素にも、12か月の時点で意味のある差は出ませんでした。同じチームは以前の研究で、別の方法で処理した脂肪によってやわらかさが20%以上改善したと報告しており、脂肪の処理方法によって結果が変わりうる点も指摘しています。4

2つの点数は別の評価表なので、棒の高さを互いに比べることはできません。多くはやけどの傷跡を対象とした研究で、顔の小さな傷跡にそのまま当てはめることはできません。34

わかりやすく言えば、20年たった傷跡でも本人がやわらかくなったと感じることはありましたが、機器で測る数値まではっきり変わったわけではありませんでした。どちらの研究もやけどの傷跡が大半で、顔の小さな傷跡にそのまま当てはめることはできません。それでも「古すぎてもう何もできない」という考えとは違う結果です。

方法ごとに変えられるのは、どこまでですか?

古い傷跡を見るときは、まず何が傷跡を目立たせているのかを分けて考えます。幅、高さ、表面、色は皮膚の別々の層の問題なので、治す方法も違います。1つの傷跡にすべての方法を使うのではなく、必要なものだけを選んで順番を決めます。

方法ごとに主に変わる層を簡略化した図です。1つの傷跡にすべてを使うのではなく、必要なものだけを選んで組み合わせます。13457

広い傷跡・向きのずれた傷跡:切り取って縫い直す

最も基本的な方法は、傷跡を切り取って、もう一度まっすぐ縫い合わせることです。2018年の傷跡レビューによると、この方法は最初の傷跡を作った原因を今度は防げるときに効果があります。たとえば傷を広げてしまう強い引っぱりや感染です。傷跡が皮膚の引っぱられる方向と交差している場合は、Z形成術で線の向きを変えることができます。Z形成術は長さも足せるため、縮んで引きつれた傷跡に特に使われます。W形成術や幾何学的破線閉鎖法は、向きは変えますが長さは足しません。1

知っておきたい点もあります。縫い直した部分は新しい傷跡なので、もう一度落ち着くまでの時間がかかります。ケロイドは切り取るだけでは再発することが多いため、手術の前に見分けておくことが大切です。1 盛り上がった傷跡がケロイドかどうか迷う場合は、ケロイドと肥厚性瘢痕の見分け方ガイドもあわせてご覧ください。

へこんだ傷跡:癒着をはがし、足りない部分を埋める

傷跡の底が下の組織に癒着していると、表面をいくら整えても影が残ります。この場合は、底を引っぱる線維(癒着)を切って皮膚を解放し、薄くなったりなくなったりした皮下脂肪層をご自身の脂肪で埋めます。2024年のオランダの研究は、癒着をはがしながら脂肪を移植する方法を、皮膚の下の層を作り直す代表的な治療として紹介しています。4

多くの研究をまとめて見ても、方向は同じです。傷跡や線維化(組織が硬くなった状態)に脂肪移植を行った研究45本・3,033人をまとめたメタアナリシス(複数の研究を集めて計算し直した研究)では、傷跡の評価点数が有意に改善し、特に硬さとやわらかさの項目で変化がはっきりしていました。望む結果までに平均1.4回の施術が必要で、軽い合併症が施術の4.8%で起きました。7 平均が1回を超えるということは、1回で終わらない場合もあるということです。

ただしオランダの研究のように、本人の実感と機器の測定結果が違うことがあり、移植した脂肪の定着の程度にも個人差があります。癒着をはがす仕組みは顔のへこんだ傷跡ガイドで図とともに解説しています。

狭く深い穴状の傷跡:底を切り離して持ち上げる

きりで突いたような狭く深い傷跡は、広く埋めるよりも、その部分の底だけを丸く切り離して皮膚の高さに合わせて持ち上げる方法(パンチ法)を考えます。ボニータクリニックでは、この方法を縫合せずに行います。

表面の質感・厚み・赤み:レーザー

レーザーは主に皮膚の層(表皮・真皮)の中で働き、質感・厚み・赤みを整えます。やけどの傷跡のレーザー研究のように、落ち着いた傷跡でも厚みや赤みなどの値が改善することがあります。3 ただし、皮膚の下の脂肪層の癒着をはがしたり、失われたボリュームを補ったりはできないため、底が下から引っぱられてできた影までは持ち上げられません。高さがそろった後に残った質感や色を整えるために主に使うのはこのためです。何回を何週間おきに受けるかは、傷跡レーザーの回数と間隔ガイドにまとめています。

方法ごとに変わるものと知っておきたい点

方法主に変わるもの知っておきたい点
切除・再縫合広い幅・線の向き新しい線ができ、落ち着くまで時間がかかる
癒着剥離下に引かれた底欠けた量が大きければ埋める治療も
脂肪移植失われたボリューム・硬い引きつれ本人の実感と機器の測定が違うことも・1回で終わらないことも
パンチ法狭く深い穴状のへこみ狭い傷跡に向く方法
レーザー表面の質感・厚み・赤みへこんだ底は上げられない・間隔をあけて複数回
一般的な使い方をまとめた表です(切除・癒着剥離・脂肪移植・レーザーは1347、パンチ法はボニータクリニックの診療方法に基づく)。実際は傷跡の状態に合わせて必要なものだけを選び、順番を決めます。

白く抜けた色と毛は、なぜ戻しにくいのですか?

古い傷跡で最も変えにくいのは、白く抜けた色です。白い傷跡(色素脱失した傷跡)の治療を扱ったシステマティックレビュー(決まった方法で関連研究を漏れなく集めて検討した研究)は、こうした傷跡は治療が難しいとまとめています。効果がはっきりした治療が少なく、よくなっても長続きしないことが多いためです。5

このレビューは、レーザーで皮膚に細かな通り道を作ってから色を濃くする薬を塗る方法を扱った研究5本(87人)を集めました。結果はおおむね良好でしたが、研究ごとに機器、回数、観察期間がばらばらで、著者らはより大きなランダム化試験が必要だと結論づけています。5 つまり、白くなった色をもとの肌色に戻す方法は、まだ研究が積み重ねられている段階です。やけどの傷跡のレーザー研究で色素の値が改善したのも、白い傷跡だけを分けて調べた結果ではありません。3

毛も同じです。前に述べたとおり、傷跡の中には毛包が再びできません。1 そのため眉毛やひげの部分を横切る傷跡は、治療で線を細くしたり高さをそろえたりはできても、傷跡の部分に毛を生やすことはできません。

ですから、古い傷跡治療の目標は「消すこと」ではなく「目立たなくすること」です。幅を狭め、高さをそろえ、表面を整えれば、同じ白い線でも目立ちにくくなることがあります。どこまでを目標にするかは、カウンセリングで傷跡を直接見ながら一緒に決めます。

何年も落ち着いていた傷跡が変わってきたら?

落ち着いた傷跡は、ふつう大きくは変わりません。何年も落ち着いていた傷跡が再び変わってきたら、美容目的の治療より診察が先です。

  • 再び赤くなって大きくなり、かゆみや痛みがある:成長を続けるケロイドかもしれません。最初の傷の範囲を越えて広がっているかを確認します。
  • 傷跡がただれて傷が繰り返し、なかなか治らない:原因を確かめる必要があります。
  • 傷跡の上や縁に硬いしこりが新しくできた、出血する、急に大きくなる:組織検査が必要かどうかを確認します。

よくあることではありませんが、古い傷跡や長く治らない傷から皮膚がんが生じることがあります。これを「マルジョラン潰瘍(Marjolin潰瘍)」と呼びます。2000〜2019年の報告を集めたシステマティックレビューでは、古い傷跡や慢性の傷からがんが生じるまでの期間は平均約20.75年でした。最も多いがんは有棘細胞がん(皮膚の表面の層の細胞から生じるがん)で、脚に最も多くみられました。著者らは、長く治らない傷ややけどの傷跡には、早めに皮弁や植皮で覆う手術を検討するよう勧めています。6

何十年もたった傷跡が急にいつもと違う変化を見せたときは、そのままにしないでください。こうした変化があれば、傷跡修正の相談の前に、皮膚科や形成外科でまず診察を受けてください。

ボニータクリニックの考え方

ただし、幹細胞のように細胞を使う傷跡治療は、人での効果がはっきり証明された段階ではありません。1 脂肪に幹細胞などを加えたときの効果も、今後数値で確かめるべき課題とされています。7

ボニータクリニックの治療の流れ

  1. 1状態の確認深さ・広さ・癒着・失われたボリューム
  2. 2高さをそろえる癒着剥離・脂肪移植・パンチ法から必要なもの
  3. 3形を整える広い線や太い線は切除してしわに沿って縫い直す
  4. 4質感と色タイプに合わせた2〜3種類のレーザー
  5. 5経過の確認跡が残る場合のみ追加

手術による修復は局所麻酔または鎮静(眠った状態)で行い、入院はなく日帰りで、抜糸があります。施術直後は施術部位を保護し、洗顔とメイクを始める時期は施術に合わせてご案内します。ダウンタイム中は赤みと腫れが少しずつ落ち着き、この時期から紫外線対策が大切になります。縫った部分のケアは手術後の傷跡ケアガイドにまとめています。回復期間と通院の予定は施術の範囲や個人の状態によって異なり、出血・感染・炎症などの副作用が起こることがあります。実際の計画は対面診察の後に決まります。

ソウルでご相談いただける治療

ボニータクリニックは1995年の開院以来同じ場所にあり、ブラジル形成外科専門医のチョン・グァンソプ代表院長が診療を続けています。顔の古い傷跡についてカウンセリングでご相談いただけるのは、診療ページに掲載している次の方法です。

  • へこんだ傷跡の下の癒着をはがす治療(癒着組織の剥離術)
  • 脂肪移植と、幹細胞を活用した複合的な再生治療(細胞を使う傷跡治療の効果はまだ研究段階です1)
  • 広がったり太くなったりした傷跡の切除と、しわの線に沿った再縫合
  • 狭く深い穴状の傷跡に対する、縫合しないパンチ法
  • 残った赤み・色素・キメに対する複合レーザー

どれが必要で、どの順番で行うかは診察の後にしか決まりません。腕や脚、体の傷跡は体のへこんだ傷跡・切開の傷跡のページ、事故でできた傷跡は事故の傷跡のページをご覧ください。

なぜ傷跡ごとに計画と費用が違うのですか?

同じ「10年前の傷跡」でも、必要な治療は人によって大きく違います。計画と費用を左右するのは、何が傷跡を目立たせているのか、それに対してどの方法を組み合わせるのかです。

  • 目立つ原因:幅・へこみ・質感・色
  • 傷跡の大きさ・数・場所
  • 組み合わせる方法:切除・癒着剥離・脂肪移植・レーザー
  • 麻酔:局所麻酔または鎮静
  • 段階の数(傷跡ごとに異なる)
  • これまでの治療や手術

対面診察の後に最終的なプランとお見積り

最終的なお見積りは、深さや癒着、失われたボリュームがはっきりする対面診察の後にご案内します。写真は選択肢を絞り込むのに役立ちますが、治療の範囲は診察で決まります。

写真でわかること、対面診察が必要なことは?

古い傷跡を目立たせている要素の多くは目に見えるので、写真は相談の始めとして役立ちます。ただし皮膚の下で起きていることは、実際に触れて見なければわかりません。

写真でわかること

  • 傷跡の場所と長さ
  • おおよその幅と向き
  • 色:白い・赤い・茶色い
  • へこみを示す影
  • 傷跡に沿って毛がない部分

対面診察が必要なこと

  • 深さと底の癒着の有無
  • 皮膚の下で失われたボリューム
  • 硬さと表情による動き
  • 盛り上がりがケロイドかどうか
  • 最近の変化:ただれ・しこり・出血

役に立つ写真:明るい自然光で、正面と左右45度から撮った傷跡の写真、さらに横から光が当たってへこみの影が見える写真。定規や硬貨を傷跡のそばに置いた近くからの写真は、大きさの目安になります。傷跡ができた原因、おおよそ何歳のときか、これまで受けた治療もお知らせください。光の当て方や角度はオンラインカウンセリング用の写真の撮り方ガイドで紹介しています。写真と、いちばん気になっている点を短く書いてメッセージでお送りいただけます。

ご来院と回復の計画

あらかじめ確かなのは、上に記した施術情報です。手術による修復は局所麻酔または鎮静で行い、日帰りで、抜糸があります。レーザーは比較的ダウンタイムが短く、手術による修復は部位と範囲によってより長い回復期間が必要です。古い傷跡は何回かに分けて治療することが多く、その回数も傷跡ごとに異なるため、1回の渡航ですべてを行えるか、再度の来院が必要かは計画によって変わります。ソウルでの滞在期間、抜糸の時期、次の段階をいつ行うかは、カウンセリングで治療の範囲と回復に合わせて一緒に決めます。

最初は赤みと腫れが出て、少しずつ落ち着きます。帰国後は指示に従って紫外線から守り、痛み・赤み・腫れ・分泌物が落ち着かずに強くなる場合は早めに医師にご相談ください。同じ明るさで日付を入れて撮った写真があると、数か月かけて落ち着いていく経過を追いやすくなります。1 写真カウンセリングから診察・治療・抜糸までを渡航日程にどう組み込むかは、ソウルでの傷跡治療の日程ガイドにまとめています。

実際の症例写真

ボニータクリニックの顔のへこんだ傷跡・切開の傷跡のページに掲載している症例です。傷跡ができた時期と治療方法は症例ごとに異なり、結果には個人差があります。

ソウルの古い傷跡治療:10年以上前の傷跡でも改善できますか? · 施術前後の写真 1
施術前施術後

額に短くへこんだ線状の傷跡

ソウルの古い傷跡治療:10年以上前の傷跡でも改善できますか? · 施術前後の写真 2
施術前施術後

眉間の近くにぎざぎざにへこんだ線状の傷跡

ソウルの古い傷跡治療:10年以上前の傷跡でも改善できますか? · 施術前後の写真 3
施術前施術後

鼻の下に横に白く残った線状の傷跡

ソウルの古い傷跡治療:10年以上前の傷跡でも改善できますか? · 施術前後の写真 4
施術前施術後

鼻の穴の下の上唇にでこぼこに残った傷跡

※ 施術前後の写真は個人によって結果が異なります。副作用が生じる可能性があるため、医師と十分にご相談のうえご判断ください。

よくある質問

古い傷跡は、新しい傷跡より治療に時間がかかりますか?

かかることがあります。落ち着いた傷跡は底が強く癒着していたり、ボリュームが失われていたりすることが多く、はがして埋める段階が加わりやすいためです。脂肪移植の研究をまとめたメタアナリシスでも、望む結果までに平均1.4回の施術が必要でした。7 ただし、古いという理由だけで治療の対象から外れることはありません。平均20年たった傷跡を扱った研究でも、本人が感じる変化が報告されています。4計画は傷跡の年数ではなく、いまの幅、深さ、癒着、色を見て決めます。

治療すれば傷跡は完全に消えますか?

消す治療ではなく、目立たなくする治療です。傷跡を切り取って縫い直せばそこに新しい線が残り、傷跡の中には毛包や汗腺が再びできません。1 幅、高さ、表面を整えて周りの皮膚との差を小さくすることが、現実的な目標です。

古い傷跡は何回、どのくらいの期間治療しますか?

傷跡の深さと範囲、肌のタイプによって異なります。ボニータクリニックでは、外科的・施術的な修復の回数を決めておかず傷跡ごとにその都度決め、レーザーは経過を見たうえで跡が残っている場合にのみ追加します。レーザーを使う場合は、間隔をあけて複数回行うことが多いです。縫い直した線は新しい傷跡なので、落ち着くまでに数か月から1年以上かかります。1

眉毛を横切る傷跡に毛が生えません。治療すればまた生えますか?

傷跡の治療だけでは生えてきません。傷跡の組織には毛包が再びできないためです。1 線を細くしたり、へこんだ高さをそろえたりして目立ちにくくすることはできるので、カウンセリングで毛のない範囲と傷跡の形をあわせて確認します。

古い傷跡が最近かゆくなり、大きくなってきた気がします。

落ち着いていた傷跡が再び赤くなって大きくなる場合は、成長を続けるケロイドの可能性があるため、診察で確認します。ただれて治らない、硬いしこりが新しくできたという場合は、まれに別の病気の可能性もあるため、美容目的の治療より原因の確認が先です。6

カウンセリングの前に準備しておくとよいこと

  • 傷跡ができた原因(転倒、事故、手術、ニキビなど)と、おおよそ何歳のときか
  • これまでの治療:縫い直し、レーザーの種類と回数、フィラーや脂肪移植、傷跡への注射
  • 明るい自然光で正面と45度から撮った写真と、横からの光でへこみの影が見える写真
  • ここ数年で傷跡が大きくなった、かゆくなった、ただれたことがあるか
  • いちばん気になる点:幅、へこみ、色、メイクで隠せる程度、表情を作ったときの引きつれなど

ボニータクリニックは、ソウル市瑞草区江南大路565 3階、地下鉄7号線論峴駅8番出口から徒歩約100mです。詳しくは顔のへこんだ傷跡・切開の傷跡のページをご覧ください。ケガでできた傷跡は、時期によって治療がどう変わるかをまとめた事故の傷跡治療ガイドも参考になります。

参考資料 (7)

本文の説明の根拠となる資料です。研究結果は一般的な傾向であり、個人の結果を保証するものではありません。

  1. Marshall CD, Hu MS, Leavitt T, et al. Cutaneous Scarring: Basic Science, Current Treatments, and Future Directions. Adv Wound Care (New Rochelle). 2018;7(2):29-45.doi:10.1089/wound.2016.0696レビュー(全文):リモデリング期は数か月〜1年以上続き、III型コラーゲンがI型に置き換わって配列が整い、血管が減って赤み・厚みが減る。傷の強さは3週で20%、6週で70〜80%までで、もとの皮膚には戻らない。大人の傷跡はコラーゲンが不均一で表皮が平らになり、毛包・皮脂腺・汗腺がない。切除・直線縫合は最初の原因を防げるときに有効、Z形成術は向きを変えて長さを足し、W形成術・幾何学的破線閉鎖法は長さを足さない。ケロイドは単純切除後に再発しやすい
  2. Bond JS, Duncan JAL, Sattar A, et al. Maturation of the human scar: an observational study. Plast Reconstr Surg. 2008;121(5):1650-1658.doi:10.1097/PRS.0b013e31816a9f6f観察研究(抄録):健康な男性58人の上腕の1cm切開の傷跡を12か月、毎月の写真と組織で観察。傷跡は決まった段階を経て約1年で成熟し、55歳を超える人は早く、30歳未満は遅かった
  3. Blome-Eberwein S, Gogal C, Weiss MJ, et al. Prospective Evaluation of Fractional CO2 Laser Treatment of Mature Burn Scars. J Burn Care Res. 2016;37(6):379-387.doi:10.1097/BCR.0000000000000383前向き研究(抄録):落ち着いたやけどの傷跡へのフラクショナルCO2レーザー3回(同じ患者の治療部位48か所・対照32か所)。治療部位はすべて改善し、厚み・感覚・赤み・色素の測定値が対照より有意に改善、弾力は有意差なし、独立評価者のVSSは8→6、患者が感じる痛み・かゆみは変化なし
  4. Rijpma DD, Jaspers ME, Pijpe A, et al. A one year follow-up on quality of adherent scars after autologous fat grafting processed by a filtration technique. Burns. 2024;50(9):107252.doi:10.1016/j.burns.2024.08.018コホート研究(抄録):癒着剥離を伴う脂肪移植が皮下の層を再建する代表的な治療。平均20±17年の癒着性瘢痕(多くはやけど)46人を12か月追跡し、患者評価は改善(やわらかさ7.4→5.8、痛み・かゆみ・色も有意)、医師評価のやわらかさは有意差なし、機器で測ったやわらかさ・赤み・色素は有意差なし。以前の別の脂肪処理法ではやわらかさが20%以上改善
  5. Rambhia PH, Pagan AD, Lal K, Goldberg D. Laser-Assisted Prostaglandin Analogs in the Treatment of Hypopigmented Scars: A Systematic Review. J Clin Aesthet Dermatol. 2023;16(9):28-32.システマティックレビュー(全文):色素脱失した傷跡は効果的な治療が少なく、結果が一時的なことが多いため治療が難しい。レーザーで通り道を作って色を濃くする薬を届ける研究5本(87人)はおおむね良好だが、方法がばらばらで大規模なランダム化試験が必要
  6. Burusapat C, Wanichjaroen N, Wongprakob N, Satayasoontorn K. Characteristics of Marjolin's Ulcers in 21st Century: A Retrospective Study, Systematic Review, and Surgical Guideline Recommendation. J Burn Care Res. 2021;42(2):152-166.doi:10.1093/jbcr/iraa196後ろ向き研究とシステマティックレビュー(抄録):傷跡や慢性の傷から生じる皮膚がん(マルジョラン潰瘍)、2000〜2019年の文献。慢性型の潜伏期間は平均約20.75年、有棘細胞がんが最多、脚に最も多い。慢性潰瘍ややけどの傷跡は早めに皮弁や植皮で覆うことを推奨
  7. Krastev TK, Schop SJ, Hommes J, et al. Autologous fat transfer to treat fibrosis and scar-related conditions: A systematic review and meta-analysis. J Plast Reconstr Aesthet Surg. 2020;73(11):2033-2048.doi:10.1016/j.bjps.2020.08.023システマティックレビュー・メタアナリシス(抄録):線維化や傷跡に関連する状態への自家脂肪移植、45本・3,033人。患者と医師の満足度、POSASによる傷跡評価が改善し、特に硬さとやわらかさで顕著。望む結果まで平均1.4回の施術、軽い合併症は施術の4.8%。添加物や幹細胞の効果は今後の定量化が必要

この記事について

執筆
ボニータクリニック
公開日

この記事では、一般的な医学情報とボニータクリニックの診療方針を分けてご説明しています。判断は一人ひとりの状態によって変わるため、診察の代わりにはなりません。

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