傷跡・再建センタービューティー・整形センター

ソウル市瑞草区江南大路565 3階 ボニータクリニック
平日 09:00-18:00 · 火 10:00-18:00 · 土 09:00-15:00

傷跡治療の選び方と判断の目安

ソウルで帝王切開の傷跡治療を考える方へ:盛り上がった傷跡やへこんだ傷跡も良くなりますか?

多くの場合、改善が期待できます。ただし同じ帝王切開の傷跡でも、幅の広い帯のように広がった傷跡、赤く厚く盛り上がった傷跡、内側にへこんで引きつれる傷跡、上に肉が重なって隠れた傷跡では原因が異なり、レーザー・注射・切除・癒着剥離・脂肪注入のうち合う方法が違います。傷跡がまだ落ち着く途中か、次の妊娠や帝王切開の予定があるかも、治療の時期と方法を決めるときに一緒に考えます。目標は出産前の肌に戻すことではなく、目立つ厚み・へこみ・引きつれ・色を減らして気になりにくくすることです。ご自身の傷跡にどの方法が合うか気になる方は、ソウルへの来院を計画する前に写真とご質問をお送りください。

ご自身の場合が気になる方は LINEで写真相談 →

同じ女性の下腹部のイラスト4枚:下着のライン上の横の傷跡が幅の広い帯のように広がった状態、赤く厚く盛り上がった状態、内側にへこんで周りの皮膚が引き込まれた状態、傷跡の上の肉がふくらんで折り重なり傷跡を覆った状態。カードごとに最初に確認することと、よく検討する方法を記した。

帝王切開の傷跡は、なぜ人によって残り方が違うのですか?

帝王切開は、下腹部の皮膚とその下の層を順に開いて赤ちゃんを取り出し、再び層ごとに縫い合わせる手術です。皮膚は多くの場合、下着のラインのすぐ上を横に切るか、おへその下の中央を縦に切ります。日本で帝王切開を受けた女性991人を調べた研究では、約3人に1人(34%)が縦切開でしたが、この割合は国や病院、手術の状況によって異なることがあります。1

同じ手術を受けても、傷跡の残り方は人それぞれです。下腹部は、体を曲げ伸ばししたり、おなかに力を入れたりするたびに皮膚が伸び縮みする場所です。瘢痕・ケロイド治療研究会(Japan Scar Workshop)がまとめたコンセンサス(専門家が根拠を検討してまとめた推奨)によると、皮膚を引っぱる力は肥厚性瘢痕(赤く厚く盛り上がった傷跡)とケロイド(元の傷の範囲を越えて広がる傷跡)を悪化させ、傷跡は主に皮膚が引っぱられる方向へ大きくなります。2 またこの文書は、おなかの中央を縦に切る手術のあとにこうした傷跡がよくでき、横切開も原因になるとしています。2

では、どのくらいよくあることなのでしょうか。先の日本の調査では、出産から6〜18か月後の女性に写真の例を見せ、自分の傷跡がどれに近いかを選んでもらいました。平らで薄くなった「成熟した傷跡」を選んだ人は34.0%でした。64.4%が肥厚性瘢痕を、1.6%がケロイドを選びました。1

帝王切開6〜18か月後、991人が選んだ傷跡

日本の全国調査の結果です。1医師の診察ではなく、本人が写真の例と見比べて選んだものなので、実際の割合とは異なる可能性があります。

この数字は注意して読む必要があります。医師の診察結果ではなく、本人が写真だけを見て選んだ結果だからです。研究者自身も、写真では厚みなど手で触れて分かる特徴を判断できず、実際とは違う分類になった可能性があると限界を述べています。1

それでも、この調査から分かることがあります。帝王切開の傷跡が細く平らな線だけで落ち着くとは限らず、そうした傷跡は不快感の原因になることがあります。成熟していない側の傷跡を選んだ人は、皮膚に関する生活の質の点数がやや悪くなりました(30点満点で中央値1点対0点と、差そのものは小さいものでした)。差が最も大きかったのは、かゆみ・ヒリヒリ感などの症状と気持ちの面でした。ケロイドを選んだ15人は、産後うつのリスクをみる質問票の点数も高かったのですが、人数が少ないため慎重に見るべき結果です。1 つまり、帝王切開の傷跡が気になるのは気にしすぎではなく、多くの方が経験していることです。

あなたの傷跡はどのタイプですか?

「帝王切開の傷跡が気になる」という言葉には、いくつかの異なる悩みが含まれています。よく見られる状態を4つに分けると、原因も、最初に検討する方法もそれぞれ違います。

帝王切開の傷跡、こんな状態なら

  • 1線が幅の広い帯のように広がったら

    盛り上がりや赤みがなければ、切除して細く縫い直す方法を検討します

    切除・再縫合

  • 2赤く厚く盛り上がり、かゆいなら

    肥厚性瘢痕かケロイドかを見極め、注射などで落ち着かせることを先に考えます

    注射・再発管理

  • 3線が内側にへこみ、引きつれて見えるなら

    深い層とくっついた部分をはがし、失われたボリュームは脂肪で補う方法を考えます

    癒着剥離・脂肪注入

  • 4傷跡の上に肉が折り重なって覆うなら

    傷跡が引っぱる力と、余った脂肪・皮膚を分けて考え、範囲を決めます

    原因を分けて見る

状態を示すイラストで、治療後の姿ではありません。1つの傷跡に2〜3つの状態が重なることもあるため、診察で確認します。
  • 広がった傷跡:盛り上がりもへこみもないものの、線が幅の広い帯のように広がり、白っぽく、または淡いピンク色に見えます。厚かった傷跡を注射やテープで落ち着かせて成熟させても、傷跡の形そのものは残ると説明されています。2 幅も同じく形の問題なので、幅が悩みの場合は、形を変える方法、つまり傷跡を切除して縫い直す方法が中心になります。
  • 厚く盛り上がった傷跡:赤く硬く盛り上がり、かゆみやヒリヒリ感を伴うこともあります。元の切開線の内側にとどまれば肥厚性瘢痕、線の外の正常な皮膚へ広がればケロイド寄りと考えます。見分け方はケロイドと肥厚性瘢痕の見分け方ガイドで詳しく説明しています。
  • へこんで引きつれる傷跡:線が内側に沈んで影ができ、周りの皮膚がしわのように引き込まれます。皮膚の下の脂肪層が傷つくと、傷跡がより深い組織にくっつくことがあります。5 このように傷跡の組織が下の組織とくっついた状態を癒着といいます。
  • 傷跡の上に肉が折り重なる傷跡:傷跡のすぐ上の肉がふくらんで傷跡を覆い、傷跡はしわの奥に隠れます。この状態は次の項目で詳しく説明します。

1人の傷跡に、このうち2〜3つが一緒に見られることもよくあります。たとえば盛り上がった傷跡の端がへこんでいて、その上に肉がかぶさっていることもあります。ですから「どの治療がよいか」より先に、「自分の傷跡で何が一番目立つのか」を分けて考えることが出発点になります。

傷跡の上の「たるみ・段差」は太ったせいですか?

そうとは限りません。英語圏ではこの状態を「シザリアン・エプロン(cesarean apron)」や、傷跡の上の「シェルフ(棚)」と呼びます。2026年に米国の産婦人科専門誌に掲載された論文は、これをよくあるのに見過ごされやすい変形として紹介し、傷跡の上に余った皮膚と皮下脂肪(皮膚の下の脂肪層)が垂れ下がって覆う状態と説明しています。軽いものは恥骨の上が少しふくらむ程度から、重いものはエプロンのように大きく垂れ下がるものまであります。肥満の方にも、肥満でない方にも起こり、不快感や皮膚のかぶれ、体型についての強い悩みにつながることがあるとしています。6

著者らは原因についての仮説も示しています。下腹部の皮下脂肪の間にはスカルパ筋膜という薄い膜があり、手術でこの膜が閉じられないと膜の端が縮み、そのすき間から深い脂肪が上へ押し出されてふくらむというものです。傷が治る過程で傷跡が下へ引っぱられると、傷跡はへこみ、その上はさらにふくらんで見えるようになります。6 同じ論文は程度を4段階に分け、軽い場合は脂肪吸引と部分的な傷跡修正、重い場合は腹部形成術(余った下腹部の皮膚と脂肪を切除する手術)までを治療の範囲として示しています。ただし、この説明はまだ仮説であり、さらなる研究が必要だと著者自身が述べています。6

まとめると、傷跡の上のたるみは「傷跡が下へ引っぱる力」と「その上に余った肉と皮膚」が一緒に作っていることが多いということです。どちらが大きいかによって、傷跡治療で対応できる部分と、脂肪吸引・腹部形成術など体型を整える手術の領域とが分かれます。

へこんだ傷跡に、レーザーだけでは足りないのはなぜですか?

レーザーは主に、皮膚の表面と浅い層のキメや色を整える治療です。ところが、へこんだ帝王切開の傷跡は、問題が表面の下にあることが多いのです。傷跡が深い層にくっついて皮膚を内側へ押さえつけているか、傷跡の下のボリュームが失われて底が沈んでいる状態です。この場合、表面を整えても影は残ります。押さえつけているひもを先にはがし、すき間を埋めてはじめて底が持ち上がります。

理解のために簡略化した断面で、実際の層の厚さや癒着の程度は人によって異なります。癒着した傷跡の下に脂肪を移植して、すべる層を取り戻そうとする試みが報告されていますが、5傷跡の上に余った脂肪や皮膚は傷跡治療では減りません。6

癒着した傷跡の下に脂肪を移植する試みは、研究でも報告されています。オランダの熱傷センターの研究チームは、下の組織とくっついた傷跡をもつ患者40人に1回の脂肪注入を行い、3か月後に測定機器で傷跡の弾力を測りました。伸ばしたあとに戻る弾力は22.5%、伸びる最大の長さは15.6%改善しました。患者と観察者がつけた傷跡の点数も改善しました。一方で、傷跡と周りの皮膚との色の差は変わりませんでした。5

つまり、脂肪注入は傷跡の下に「すべる層」を作り直して傷跡をやわらかくする助けになる可能性がありますが、色までは変えられません。この研究は帝王切開の傷跡だけを集めたものではなく、比較する対照群もなく、3か月までしか見ていない点も知っておいてください。5 そのためボニータクリニックでは、へこんだ傷跡を「はがす → 埋める → 残ったキメと色はレーザーで」という順序に分けて計画します。

レーザーはどんな帝王切開の傷跡に役立ちますか?

レーザーが合うのは、すでに平らになった傷跡に残る粗いキメ、赤み、色、硬さです。デンマークで、落ち着いた帝王切開の傷跡をもつ12人を対象にしたランダム化比較試験(くじ引きのように治療する側を決めて比べる研究)があります。研究者は1人の傷跡を半分に分け、片側にだけフラクショナル炭酸ガス(CO2)レーザーを3回照射し、もう片側はそのままにして比べました。フラクショナルレーザーは、皮膚にごく細い柱のような小さな傷を細かく作り、新しい組織が埋まっていくようにするレーザーです。4

結果は時期によって違って見えました。4

  • 1か月後:レーザーを当てた側がよりやわらかく、表面がなめらかでした。
  • 1〜3か月後:一時的な赤みと色素沈着(皮膚が黒っぽくなること)が目立ち、見た目ではむしろ目立つ時期がありました。
  • 6か月後:傷跡全体の点数の差は統計的にはっきりしませんでしたが、どちらを治療したか知らない評価者が写真を比べると、レーザー側の方が良好でした。参加者の64%が、治療しなかった半分にもレーザーを受けたいと答えました。

つまり、レーザーによる変化は数か月かけて現れ、その間に一時的に赤くなったり黒っぽくなったりする時期を経ることになります。最後まで参加したのが11人だけの小さな研究という限界もあります。4 また、レーザーは下から押さえつけられたへこみを持ち上げたり、傷跡の上にかぶさった肉を減らしたりすることはできません。

ボニータクリニックでは、赤み・色素・キメなど残った跡を、タイプに合わせた2〜3種類のレーザーに分けて整えます。この治療では、フラクショナルレーザー、CO2レーザー、赤い傷跡のための血管レーザー、色素のためのピコレーザーなどを目的に応じて組み合わせます。ただし、個々の機器について帝王切開の傷跡だけを扱った研究は限られているため、上の研究は同じ系統(フラクショナルレーザー)の根拠として読む必要があります。

厚く盛り上がった傷跡は、何から始めますか?

赤く厚く盛り上がった傷跡なら、まず肥厚性瘢痕かケロイドかを見極めます。肥厚性瘢痕は元の傷の範囲にとどまり、時間とともに落ち着く性質がありますが、ケロイドは境界を越えて広がり、切除するだけでは再発しやすい傷跡です。

瘢痕・ケロイド治療研究会のコンセンサスは、下腹部の横切開のように、おなかの中央以外の傷跡について、次の順序を示しています。2

  • 小さく、肥厚性瘢痕の性質が強い場合:ステロイド(炎症を抑える薬)のテープ・貼り薬や注射をまず使います。
  • 大きい・複数ある・ケロイドの性質が強い場合:手術を検討します。このとき手術を決める要素として、患者さんの年齢と、女性の場合は今後の出産の希望を挙げています。
  • 手術のあと:放射線治療やステロイドのテープ・注射で再発を管理し、テープやジェルシートで6か月から1年ほど傷を固定します。おなかは腹帯と腰部のコルセットでも固定するようすすめています。

ケロイドは特に再発の管理が大切です。このコンセンサスによると、手術だけの場合のケロイド再発率は50〜80%ですが、術後に放射線治療を加えると10%以下に下がります。2 放射線治療は放射線治療の設備がある病院で行う治療で、ボニータクリニックの診療案内にある治療ではないため、一般的な医学情報としてのみ紹介します。

注射にも知っておきたい点があります。コンセンサスは、傷跡と正常な皮膚との境目や傷跡の深い部分をねらって注射し、2週間ごとに繰り返す方法を紹介しています。小さな傷跡なら1〜2回で改善することもあります。一方、薬が脂肪層に入ると脂肪がやせてへこむことがあるため注意が必要で、妊娠中はこの注射を受けないようすすめています。2 また、量が多いと生理不順が起こることがあるため用量は慎重に決め、ステロイドテープを貼っている間に皮膚が薄くなったり細い血管が透けて見えたりしてきたら、保湿剤に切り替えるよう記しています。2

ボニータクリニックでのケロイドの治療方針は、下の「ボニータクリニックの考え方」にまとめています。ケロイドを切除したあとの再発管理については、ケロイド・やけどの傷跡治療のガイドでも詳しくご覧いただけます。

広がった・厚くなった線は、切除して縫い直せばよいのですか?

幅が広がった傷跡や厚くなった線は、傷跡を切除して縫い直す方法(切除・再縫合)が中心になります。ただし「切れば終わり」ではありません。新しく縫った線も再び治る過程を経るため、引っぱる力がそのままなら、また広がったり厚くなったりすることがあります。だからこそ、どう縫うかが結果を大きく左右します。

瘢痕・ケロイド治療研究会のコンセンサスは、おなかの傷跡を切除するときの原則を次のように説明しています。2

  • 傷跡のすぐ下の脂肪組織も一緒に取り除きます。
  • 深い筋膜と浅い筋膜(筋肉を包んだり脂肪層の間にあったりする丈夫な膜)を順に縫い、皮膚の縁が自然に合わさるようにして、張力を皮膚ではなく深い層に受けさせます。
  • 傷跡が長い場合は、真ん中にZ字型の小さな折れ目(Z形成術)を入れ、一方向にかかる張力を分散させます。

つまり、表面の皮膚ではなく下の層が張力に耐えるようにすると、新しい線が細く落ち着きやすくなるということです。こうして縫っても、ケロイドの性質が強い傷跡は再発の管理を最初から一緒に計画する必要があります。

傷跡のタイプごとによく検討する方法

方法主に合う傷跡知っておきたい点
シリコン・テープ・圧迫落ち着く途中の赤い傷跡張力を減らし成熟を助けるケア
ステロイド注射・テープ厚く盛り上がった傷跡、ケロイド妊娠中の注射は避ける、脂肪のへこみ・生理不順に注意
フラクショナルレーザーキメ・赤み・色が残った傷跡数か月かけて変化、癒着したへこみは持ち上がらない
癒着剥離・脂肪注入へこんで引きつれる傷跡色は変わらない、分けて補うことも
切除・再縫合広がった・厚くなった線新しい線が再び落ち着く必要あり
脂肪吸引・腹部形成術傷跡の上の肉が大きく重なる場合傷跡治療とは範囲が異なる手術
一般的に検討される方法をまとめた表です。24561つの傷跡に複数の状態が重なる場合は、順序を分けて組み合わせます。

次の妊娠・出産を考えているなら、いつ治療するのがよいですか?

帝王切開の傷跡治療が、ほかの傷跡と最も違う点がここです。次の妊娠や出産の予定によって、治療の時期と方法が変わることがあります。

まず、妊娠中は傷跡が悪化することがあります。瘢痕・ケロイド治療研究会のコンセンサスは、肥厚性瘢痕もケロイドも妊娠中に悪化することが知られていると述べています。また、妊娠中はステロイド注射を避け、広い範囲にステロイドテープを長く使うことも避けるようすすめています。2 前述のとおり、同じ文書は、おなかの傷跡の手術を決める要素に「今後の出産の希望」を挙げています。2

次に、今後も帝王切開の予定があるなら、その手術のときに古い傷跡を一緒に切除する方法があります。トルコの病院で、再び帝王切開を受ける際に以前の横の傷跡を切除した女性145人を振り返った研究があります。この研究では、手術から1年以上たった時点で13%(19人)の傷跡が再び厚く盛り上がりました。補助的な治療は行われていません。再発した側に緊急帝王切開が多かったものの、複数の要因を一緒に調べた分析では統計的にはっきりした差には至りませんでした。3 ただし、病理検査をした66人のうち76%は肥厚性瘢痕で、ケロイドは6%でした。3 そのため、ケロイドの性質が強い傷跡を手術だけで切除したときの再発率(50〜80%)2と同じ土俵で比べることはできず、ケロイドであれば再発管理も一緒に計画する必要があります。研究者らは、症状がなく、次の妊娠を考えていて、放射線治療やステロイド注射を望まない女性であれば、次の予定帝王切開まで傷跡の切除を待つこともできると提案しています。3

概念を示す図で、実測値ではありません。肥厚性瘢痕とケロイドは妊娠中に悪化することがあり、妊娠中のステロイド注射は避けるようすすめられています。2再び帝王切開を受ける際に古い傷跡を切除した145人のうち、13%で再び盛り上がりました。3かゆみや痛みがある、広がっている傷跡は、予定にかかわらず診察を受けてください。

ただし、この方法には前提があります。次の手術を担当する産婦人科の医療チームが判断することであり、そのときの状況(緊急手術になるかどうかなど)によって変わり得ます。切除後も一部は再び厚くなることがあるため、そのあとの傷跡ケアは別に必要です。3 そして、今の傷跡がかゆい、痛い、線の外へ広がっているという場合は、次の出産まで待つ理由はありません。妊娠中か授乳中かに合わせて、できる治療を選んで始めればよいのです。

まとめると、次のとおりです。

  • これ以上出産の予定がない場合:傷跡が落ち着いてから、その状態に合わせて修正を計画します。
  • 次も帝王切開の予定がある場合:症状のない傷跡は、そのときに一緒に整える方法を産婦人科と相談できます。
  • 妊娠中の場合:傷跡が悪化することがあり、ステロイド注射は避けます。
  • 症状がある・広がっている場合:予定にかかわらず診察を受け、今できる治療から始めます。

治療後のダウンタイムと限界は?

ボニータクリニックでは、へこんだり広がったりした体の切開傷跡の修正を手術で行います。局所麻酔(治療する部分だけの麻酔)または静脈麻酔で行い、入院はなく日帰りで、抜糸があります。ケロイド・肥厚性瘢痕の治療は主に施術で行い、必要に応じて切除します。局所麻酔で日帰り、切除した場合は抜糸があります。ダウンタイムと通院の日程は、治療の範囲と個人の状態によって異なります。

治療直後は、その部分を保護します。回復する間に赤みと腫れは少しずつ落ち着き、この時期から紫外線対策が大切になります。組織が落ち着くまでの経過を見て、追加の治療が必要かどうかを決めます。

知っておいていただきたい限界もあります。

  • 新しく縫った線も落ち着くまでの期間があり、張力が大きい場合や傷跡ができやすい体質の場合は、再び広がったり厚くなったりすることがあります。
  • ケロイドは切除後も再発することがあるため、長く経過を見ます。2
  • 注入した脂肪がどのくらい定着するかは人によって違うため、一度にすべて補わず、何回かに分けて行うこともあります。
  • 傷跡治療では、傷跡の上に余った脂肪やたるんだ皮膚は減りません。この部分が大きい場合は、脂肪吸引や腹部形成術のように範囲の異なる手術が必要になることがあります。6
  • 手術や施術のあとには、出血・感染・炎症などの副作用が起こることがあります。

目標は出産前の肌に戻すことではありません。目立つ厚み、へこみ、引きつれ、色を減らし、日常生活で気になりにくくすることが現実的な目標です。

ボニータクリニックの考え方

ボニータクリニックの治療の流れ

  1. 1手術・傷跡の確認いつ、どの切開か、肥厚性瘢痕かケロイドか
  2. 2注射治療赤く硬く盛り上がった傷跡、間隔をあけて反復
  3. 3癒着剥離・脂肪注入へこんで引きつれる傷跡、失われたボリュームを補う
  4. 4切除・再縫合幅が広がった・厚くなった線
  5. 5複合レーザー赤み・色素・キメが残った場合のみ
  6. 6経過確認修正の回数は傷跡ごとに経過を見て決める

必要な段階だけを選んで順序を決めます

ボニータクリニックでは、帝王切開によるケロイド・肥厚性瘢痕は熱傷・ケロイド治療で、へこんだり広がったりした手術の傷跡はボディの陥凹・切開傷跡の診療で扱っています。同じ修正方法(癒着剥離・脂肪注入・切除と再縫合)はボディの整形傷跡の案内でもご覧いただけます。実際の計画は対面での診察のあとに決まります。

症例写真

ボニータクリニックの熱傷・ケロイド治療の案内に掲載している、おなかの手術の傷跡の症例です。写真だけではどの手術の傷跡かを確認できないため、見える状態だけを記しています。結果には個人差があります。

ソウルで帝王切開の傷跡治療を考える方へ:盛り上がった傷跡やへこんだ傷跡も良くなりますか? · 施術前後の写真 1
施術前施術後

おへその下の中央に縦に残った手術の傷跡が、赤く厚みをもって盛り上がっていたケース

ソウルで帝王切開の傷跡治療を考える方へ:盛り上がった傷跡やへこんだ傷跡も良くなりますか? · 施術前後の写真 2
施術前施術後

おなかの中央を通る縦の傷跡が、太くでこぼこに盛り上がっていたケース(下腹部の片側に横の傷跡もあり)

※ 施術前後の写真は個人によって結果が異なります。副作用が生じる可能性があるため、医師と十分にご相談のうえご判断ください。

ソウルで相談できる帝王切開の傷跡治療

ボニータクリニックは、ソウルの論峴駅(7号線)8番出口から徒歩約100mの場所にある、美容外科・形成外科と傷跡修正のクリニックです。1995年の開院以来、ブラジルの形成外科専門医であるチョン・グァンソプ代表院長が同じ場所で診療しています。美容整形と傷跡修正の両方を診療してきたため、まず問題が手術や治癒のどの段階で生じたのかを確認します。

帝王切開の傷跡について、カウンセリングで相談できる方法には次のものがあります。

  • 盛り上がった肥厚性瘢痕・ケロイドへの注射と再発管理
  • へこんで引きつれた傷跡の癒着剥離
  • 失われたボリュームへの脂肪注入(脂肪から分離した幹細胞を併用)
  • 広がった・厚くなった線の切除と細い再縫合
  • 残った赤み・色素・キメへの複合レーザー

どれが必要で、どの順序で行うかは、傷跡の状態と今後の出産の予定によって決まります。

治療計画と費用が人によって違うのはなぜですか?

帝王切開の傷跡は一人ひとり違うため、決まった1つの治療や料金はありません。計画、そして費用は次のような要素で変わります。

  • 傷跡が広がっているか、盛り上がっているか、へこんでいるか、上に肉が重なっているか、そしていくつの状態が重なっているか
  • 傷跡の長さと深さ、どのくらいくっついているか・ボリュームが失われているか
  • 肥厚性瘢痕とケロイドのどちらに近いか(再発管理がどのくらい必要かが変わります)
  • 注射、癒着剥離、脂肪注入、切除、レーザーなど、どの方法を組み合わせるか
  • 麻酔の種類と、必要な回数・段階
  • 傷跡のタイプと重なり
  • 長さ・深さ・癒着
  • 肥厚性瘢痕かケロイドか
  • 組み合わせる方法
  • 麻酔と回数

対面診察のあとに最終的な計画と見積もり

最終的な計画と見積もりは、クリニックでの対面診察のあとにご案内します。来院前に写真をお送りいただくと、どのような治療になりそうかの目安をお伝えしやすくなります。

写真で分かること、対面診察が必要なこと

ソウルへ来られる前に写真を送っていただき、最初の意見をお伝えすることができます。写真でよく分かることもあれば、触れて診察しないと判断できないこともあります。

写真で分かること

  • 位置・長さ・色
  • 見た目の線の幅
  • 横切開か縦切開か
  • 以前の写真との変化

対面診察が必要なこと

  • 厚みと硬さ
  • どの深さまで癒着しているか
  • 上に重なる皮膚と脂肪の量
  • 肥厚性瘢痕かケロイドか
  • 寝た姿勢と立った姿勢の違い

役に立つ写真は、立った姿勢で正面と横から撮った下腹部全体、傷跡の近接写真、そして傷跡の上に肉が重なる場合は寝た姿勢での写真です。出産直後や抜糸のころの写真があれば、一緒にお送りください。必要なのは気になる部分だけで、顔の写真や身分証は必要ありません。

来院の計画と、帰国後の傷跡ケア

ソウルにどのくらい滞在し、いつ経過を見に再来院するかは、必要な治療によって変わります。そのため、治療の範囲と回復の様子に合わせて、カウンセリングで一緒に日程を決めます。すべての方に同じ滞在日数を決めているわけではありません。

計画を立てるうえで、次の点が参考になります。

  • 注射とレーザーは通常、間隔をあけて繰り返すため、通院の回数はカウンセリングで一緒に計画します。
  • 癒着剥離・脂肪注入・切除などの手術では抜糸があり、傷を保護する期間があります。赤みと腫れは少しずつ落ち着き、新しい線は帰国後も数か月かけて成熟していきます。
  • 帰国後は、テープやジェルシートで傷を固定し、紫外線から守ることが傷跡ケアの一部です。2 一定の間隔で撮った写真は、傷跡の落ち着き方を一緒に確認するのに役立ちます。
  • 今後の妊娠:次の妊娠や帝王切開を考えている場合は、治療を選ぶ前にお知らせいただき、担当の産婦人科医にも伝えておいてください。

帰国後に赤みや腫れが強くなる、分泌物が出る、痛みが増すなど、予想外のことが起きた場合は、すぐに現地の医療機関を受診し、私たちにもお知らせください。

よくある質問

出産してまだ数か月です。今すぐ傷跡の治療を始めてもよいですか?

出産後の数か月間は、傷跡がまだ落ち着く途中のため、赤く硬いことがよくあります。この時期は、テープやジェルシートで傷跡を固定して張力を減らし、表面をほどよく潤すケアが、傷跡の成熟を助けるとされています。2 ただし、どんどん厚くなる、かゆい・痛い、線の外へ広がるといった場合は、待たずに診察を受けてください。授乳中の方や次の妊娠を考えている方は、治療を選ぶときに忘れずにお知らせください。時期の考え方は手術の傷跡、いつから治療を相談するかのガイドにまとめています。

次の帝王切開のときに、古い傷跡も一緒に取ってもらえますか?

そうした方法があります。再び帝王切開を受ける際に以前の傷跡を切除した145人を振り返った研究では、1年以上たってから13%で傷跡が再び盛り上がりました。3 ただし、この研究で調べた傷跡の多くは肥厚性瘢痕だったため、ケロイドであれば再発管理を一緒に計画する必要があります。3 また、これは次の出産を担当する産婦人科の医療チームが判断することで、緊急手術になると予定が変わることもあります。事前に相談しておき、そのあとに残るキメや色、再び厚くなった部分は別にケアします。

傷跡の上に肉がかぶさって段差になっています。傷跡治療で良くなりますか?

傷跡が下へ引っぱっていることが主な原因なら、癒着をはがしてへこみを埋めることが役立つ場合があります。しかし、傷跡の上に余った脂肪や皮膚が多い場合は、傷跡治療だけでは減りません。この変形を扱った論文も、程度によって脂肪吸引・部分的な傷跡修正から腹部形成術までに分けています。6 そのため、寝た姿勢と立った姿勢で段差がどう変わるか、傷跡がどのくらいくっついているかを診察で見極めます。

縦に切開した傷跡も治療できますか?

治療できます。おなかの中央を縦に切る手術のあとには、肥厚性瘢痕とケロイドがよくできるとされています。2 日本の調査でも、ケロイドを選んだ15人のうち12人が縦切開でしたが、人数が少なく確かな結論とはいえません。1 考え方は横の傷跡と同じです。盛り上がった傷跡はまず落ち着かせる治療を考え、広がった線は切除・再縫合を検討し、長い傷跡では張力を分散させる縫い方も一緒に考えます。2

シリコンシートやテープは役に立ちますか?

落ち着く途中の傷跡には役立つことがあります。コンセンサスは、固定用のテープやジェルシートが傷跡の表面をほどよく潤して成熟を助けること、おなかの傷跡には腹帯のような圧迫も適していることを説明しています。2 ただし、すでに広がったりへこんだりした傷跡の形を変えることはできません。シリコン・テープ・日焼け止めをどのくらい続けるとよいかは、傷跡ケアのガイドで詳しくご覧いただけます。

カウンセリング前に準備しておくとよいこと

  • 帝王切開の日付と回数、横切開か縦切開か、緊急手術だったかどうか
  • 傷跡の変化が分かる写真(出産直後、抜糸のころ、現在)
  • かゆみ・痛み・引きつれがあるか、座ったり腰を伸ばしたりするときに不便があるか
  • これまでのケアと治療:シリコン・テープ、注射、レーザー
  • 今後の妊娠・出産の予定、現在授乳中かどうか
  • ほかの部位にケロイドができたことがあるか、家族にケロイドの方がいるか

治療の流れはボディの陥凹・切開傷跡とボディの整形傷跡、盛り上がった傷跡は熱傷・ケロイド治療の診療案内でご覧いただけます。ボディや胸の整形後に残った傷跡は美容整形後の傷跡と凹凸のガイドを、体のへこんだ傷跡は体のへこんだ傷跡のガイドもあわせてご覧ください。

参考資料 (6)

本文の説明の根拠となる資料です。研究結果は一般的な傾向であり、個人の結果を保証するものではありません。

  1. Sugita Y, Komatsu H, Kodera C, et al. Impact of abnormal cesarean section scar formation on quality of life and postpartum depression: A cross-sectional study in Japan. Int J Gynaecol Obstet. 2026;172(2):1015-1022.doi:10.1002/ijgo.70469日本の全国ウェブ調査(横断研究):帝王切開6〜18か月後の991人が写真の例と見比べて自己判定した傷跡 — 成熟34.0%・肥厚性瘢痕64.4%・ケロイド1.6%、縦切開34%(ケロイド15人中12人)、異常瘢痕群で皮膚関連QOLがやや低下(DLQI 0〜30点の中央値1対0・症状と感情)、ケロイド群で産後うつ質問票の点数が高い、自己判定と研究デザインの限界
  2. Ogawa R, Akita S, Akaishi S, et al. Diagnosis and Treatment of Keloids and Hypertrophic Scars-Japan Scar Workshop Consensus Document 2018. Burns Trauma. 2019;7:39.doi:10.1186/s41038-019-0175-y瘢痕・ケロイド治療研究会のコンセンサス:張力が傷跡を悪化させる、腹部正中縦切開・横切開後の傷跡、妊娠中の悪化とステロイド注射・広範囲長期テープの回避、注射の方法と脂肪萎縮、トリアムシノロン高用量での生理不順・ステロイドテープで皮膚が薄くなり毛細血管が見えたら保湿剤へ変更、腹部の治療順序(テープ・注射が先、大きい・ケロイド寄りは手術で、年齢と出産希望を考慮)、脂肪切除・筋膜縫合・Z形成術、6か月〜1年の固定・腹帯・コルセット、手術単独のケロイド再発50〜80%と放射線併用で10%以下、保存治療後も形は残る
  3. Bağlı İ, Ogawa R, Bakır S, et al. Predictors of the recurrence of surgically removed previous caesarean skin scars at caesarean section: A retrospective cohort study. Scars Burn Heal. 2021;7:20595131211023388.doi:10.1177/20595131211023388トルコの3次病院の後ろ向きコホート:再び帝王切開を受ける際に以前の横切開(Pfannenstiel)の傷跡を切除した145人、補助治療なしで1年以上後の再発13%、再発群に緊急帝王切開が多いが多変量解析では有意でない(P=0.060)、病理66人で肥厚性76%・混合18%・ケロイド6%(主に肥厚性瘢痕のため、ケロイド単独切除の再発率とは直接比べられない)、症状がなく次の妊娠を考える女性は次の予定帝王切開まで待てるという提案
  4. Karmisholt KE, Taudorf EH, Wulff CB, et al. Fractional CO2 laser treatment of caesarean section scars-A randomized controlled split-scar trial with long term follow-up assessment. Lasers Surg Med. 2017;49(2):189-197.doi:10.1002/lsm.22606成熟した帝王切開の傷跡12人(11人完了)の半分比較ランダム化試験:フラクショナルCO2レーザー3回、1か月でやわらかく表面がなめらか、1〜3か月は一時的な赤みと色素沈着、6か月の総合点の差は有意でない(P=0.06)が盲検の写真評価では改善、64%が未治療側の治療を希望、組織で新しいコラーゲンと弾性線維
  5. Jaspers MEH, Brouwer KM, van Trier AJM, et al. Effectiveness of Autologous Fat Grafting in Adherent Scars: Results Obtained by a Comprehensive Scar Evaluation Protocol. Plast Reconstr Surg. 2017;139(1):212-219.doi:10.1097/PRS.0000000000002891脂肪層が傷つくと傷跡が深い組織に癒着し、脂肪注入はすべる層を作り直す試みという説明。癒着した傷跡40人に1回の脂肪注入、3か月後に弾力22.5%・最大伸展15.6%改善、患者・観察者の傷跡点数も改善、色の差は変わらず(対照群なし・帝王切開の傷跡に限った研究ではない)
  6. Pelosi MA 2nd, Pelosi MA 3rd, Romero R. The cesarean apron: description, proposed pathophysiology, classification, and prevention through scarpa fascia closure at cesarean delivery. Am J Obstet Gynecol. 2026;233(6S):S118-S128.doi:10.1016/j.ajog.2025.09.040傷跡の上に皮膚と脂肪が垂れ下がる「シザリアン・エプロン(シェルフ)」の説明:よくあるが見過ごされやすい、肥満の有無を問わない、不快感・かぶれ・心理的な悩み、スカルパ筋膜を閉じないことで深い脂肪が押し出され傷跡が引かれてへこむという仮説、4段階分類、脂肪吸引・部分的な傷跡修正から腹部形成術までの治療範囲、さらなる研究が必要

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ボニータクリニック
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この記事では、一般的な医学情報とボニータクリニックの診療方針を分けてご説明しています。判断は一人ひとりの状態によって変わるため、診察の代わりにはなりません。

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